炭素繊維強化プラスチック(CFRP)は航空•宇宙産業において重要な役割を果たしてきました。さらなる高性能化と同時に、CFRP同士を接着・接合する技術など実用的研究の段階に移行しつつあります。これまでコストが高いと言われてきたCFRPですが、近年では自動車やインフラ産業へと用途が拡大されつつあります。
薄層CFPRの力学特性に関する研究
本研究室では従来よりも層厚さの薄い薄層プリプレグを用い、構造設計の自由度が高いCFRPの研究を行っており、力学特性や長期耐久性の評価、有限要素法による解析を行っています(国立研究開発法人・物質・材料研究機構(NIMS)との共同研究)。
インフラ向けCFRPケーブルの損傷解析
近年利用されるようになった電線用のCFRPは、これまでの積層板や繊維織物を用いた従来のCFRPとは異なり繊維束に捻りを加え製造されたマルチスケール構造を有しています。本研究室ではMATLABによる構造のモデル化や有限要素解析を行い、変形・破壊のシミュレーションを行っており、将来的には構造最適化に繋げたいと考えています。
研究テーマ例)
1) 薄層CFRPの機械的特性の評価とFEMシミュレーション (NIMSとの共同研究)
2) CFRPロープの長期耐久性評価、変形・破壊シミュレーション及び構造最適化(民間企業との共同研究)
3) 光造形型3Dプリンターを用いたプラスチックラティスの機械的特性評価